16610lv未使用品

最近、中古市場に興味深い個体が出てくることがめっきりと減った気がする。売りに出ているのは容易に入手出来るモデルばかり。それらも高値安定なので、どうも動きがいまいちな気がする。円安に振れている今、貴重な個体は中国を中心としたアジア各国の富裕層に流れているのかもしれない。

先日、時間があったので、中野や新宿の数店舗を回ったのだが、とにかく並行店のロレックス在庫はひじょうに少ないと感じた。ただしデイトナはそこそこあった。

かめ吉で旧グリーンサブのデッドストックが売りに出されているので一応アップしておく。価格は699,850円。まあ要するに70万円ということだ。シリアルは不明。価格はともかくこのモデルの未使用品はそこそこ貴重かと。

大した更新ではなく恐縮だが、今日はこんなところで。
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ロレックスのデザイン

私には明確に、好きなロレックスとそうではないロレックスがあり、同時に、欲しいロレックスとそうではないロレックスがある。それは感覚的なものではあるが、とても明確なことでもあり、では一体それらを隔てているものは何なのだろうかということが気になった。

少なくとも機能や性能などではない。時計を単に正確な時間を知る道具としてのみ見なすならば、数千円の時計で十分だし、携帯やスマホでも時間を事は足りる。それはロレックスにおいても同様であって、デイデイトだろうがエクスプローラーだろうがエアキングだろうが、時計本来の“時間を知る”という機能において、その優劣の差はほとんどない。

そこは、価格によって機能的な、あるいは品質や性能の差が厳然とあるメルセデスやトヨタの車などとは決定的に違う。車にはエンジン、ブレーキ、高速時の走行、低速時の走行、排気量、その他多くの差異や優劣のようなものがある。エアコンやオーディオなどの電器製品もそうである。実用品において、モデルによる価格差は機能や性能の差異(優劣)によるものが一般的である。

ロレックスの価格差も他の工業製品と同じようにたいへん大きいものがあるが、そのことを冷静に考えてみると、機能や性能などではなく、せいぜい材質と宝石の有無や程度によるものが主である。例外的にはクロノグラフの有無、そして防水の等級であろうか。だが、日常の中でストップウォッチ機能を使うことなど稀であるし、数百メートルの深海に潜ることも同様であることを考えると、普通の購入者にとってそれらは実用的にあまり意味のあるものではなく、スペック上のことでしかない。私がもし潜水士であって、200m程度では足りないということであれば必然的にシードやディープシーを買うだろうが、潜水士ではない私はそういう観点で時計は選んでいないという意味である。

こんな当たり前のことを長々と書いて、一体何が言いたいか。それは、私が欲しいロレックスとは単に外観が好みであるということしかないのではということ。他の人のことはいざ知らず、少なくとも私にとって、ロレックスは(広い意味での)デザインがすべてなのではないかということだ。なぜサブマリーナが好きなのか、なぜヨットマスターが、なぜグリーンサブが。その機能やスペックなどではないだろうということが言いたい。いや自分に強調しておきたい。

デザイン?本当にそれだけであろうか?私は自問する。

私は過去にこのブログで、自分にとってのナンバー1ウォッチはオイスターパーペチュアル116034ブラック文字盤ホワイトバーだと書いた。実はそのことについて記事を書こうとして、ふと考え込んでしまったのだ。一体なぜそうなのかと突き詰めて考えていくと、私はこの時計のデザインが好きなのだという理由以外には何の理由も見いだせないことに気付いた。機能や品質による他の時計との差異などは何も知りえない。

私はGMTマスターの16700と16710をこよなく愛するくせに、それらの後継機種である現行の116710lnにはまったく興味がないのは、ひとえにデザインが好きではないという以外にやはり何の理由もない。

まさしく私は実用品ではなく装飾品としてロレックスを愛好していることを自覚せざるを得ない。それはもう熱病に冒されているようなものだが、私はその本質に迫りたい。これまでファッションやブランドに何の関心もなかった私が時計にハマるその情熱の本質が知りたいし、逆にいえば自分自身を知りたいという思いでこのブログを書いている。ロレックスが自分にとって、まるで女性がダイヤのピアスやリングを愛するごとく、男である自分もまた装飾品としてロレックスを愛好しているのなら、そうなのだという事実に向き合いたい。

更に性質の悪いことに、生来の希少モノが好きであるという志向がここに加わってしまった。稀少好きというのは観念の世界である。このムーブメントが、このシリアルが、この文字盤が。それらは言い切ってしまえば、生活や人生に何の益もなく、強烈な自己陶酔と自己満足へと突き進んで行く。

考えてみると、様々なジャンルにおいて人を熱情にかき立てるのは往々にして実用ではなく、その反対側にある何かだ。世にあまたいるコレクターは、それらが実用品として生活を向上させるものではなくとも、それらをこよなく愛する。それはもう混じりっけのない純粋なものであるといえよう。そして純粋であるがゆえにやっかいであるとも。

更にいえば、前に「ブランドとしてのロレックス」という記事で書いたように、私にはロレックスという高額な時計を他人に見せつけることによって優越感を得ようとする気持ちもまた皆無なのである。ここでもロレックスという時計は私に利を与えることなく超然としている。単に私の所有の中で輝くのみである。その輝きは私の目にしか映らず、私の心にしか存在しない。

そう本質はロレックスの側にはない。それだけははっきりしている。このことの本質は私の心にある。

それは何なのか。そして、そこにあるものが実に下らないものでしかなかったときに、私はロレックスという呪縛から解放されるのだろうか。それとも生涯に渡って魅了され続けていくのか。

今回の記事はもう数か月もの間、下書きにあって何度も推敲を重ねてきたのだが、どうやってもきちんとした文章にまとめることができないままこんにちを向かえ、もうギブアップして掲載する。書きたいことは確かにありつつも、それを言葉にすることはとても難しく、書いているうちにいつも希薄になってしまうのだが、そのぼんやりした感じこそが、私のロレックスへの曖昧さと同質のものだ。

ヤフオク

ヤフーオークションはいつ見ても楽しい。時々オッと思うような個体が出品されることも多く、時計好きにとってここはなかなかの場所である。ちなみにヤフオクでロレックスを買ったことは一度もないが、別にしないと決めているわけではない。リスクが大きいことは承知であるが、危険を冒さなければ取れない玉だってあると認識している。

以前、ウォッチしていて、ああこれなら参加すればよかったと深く後悔したのが、つい数か月前にエクスプローラー114270のG番を出品したジャックロードのオークション。終了間際に誰も競らなかったために30万円台で終了、附属品完備で状態の良さそうな中古だっただけに、あれはお買い得だったと今も思う。

また一年ぐらい前だろうか、ある個人出品者が、旧サブマリーナ16610lnと旧グリーンサブ16610lvのそれぞれ正規品G番未使用品を50万円ほどで出品しており、一か月ぐらいは落札されず、ひそかに悩んでいる内に誰かが落札してしまったこともよく覚えている。ロレックスが高値となった今なら考えられない価格である。私よりも、金欠のために売却しますと書いていた当の出品者のほうがよほど後悔しているだろうが。特に旧グリーンサブのGシリアルはほとんどマーケットに出てこないので、これは貴重だった。

またあるとき出品されていたサブマリーナ14060MのTシリアル、入札額が300,000円からで即決が360,000ぐらいだったのだが、映っているギャランティーが紙ではなくカード。よく見れば7桁のランダムシリアルである。これは出品者の無知によるものだったのだろう。それを知ってか、ひっそりと誰かが入札するも、その直後36万円の「すぐに落札」で別の誰かが持っていってしまった。あの果断さは見事だった。こういう掘り出し物を見つけるのも、オークションの醍醐味かもしれない。

ヤフオクの面白さは何といっても個人出品である。揉めた時のリスクを考えると、個人よりも法人のほうが安心かもしれないが、ヤフオクに関しては個人出品のほうが魅力的な商品が多い。だいたい質屋や時計ショップは最初から店売りと同じような価格を設定しており、あれではオークションではなくただの販売(通販)であって、そのこと自体が悪いわけではないが面白味はない。やはりヤフオクは個人出品のブツのほうが圧倒的に楽しい。

私は冒頭に書いたように、これまでロレックスをオークションで購入したことはないが、利用は結構している。以前ショップで購入したシードゥエラーに付属していた冊子が年代違いだったので、オークションで同じ年代の物を落札したことがある。他にも碇やバネ棒外しが入ったシード附属のパスケースなども。こういうものはヤフオク以外ではなかなか入手できないので、個人的には重宝している。廃盤のCDなどもたまに落札する。

個人的に出品して欲しいのはベゼルカバー。私が付属品で最もこだわるもののひとつ。シードやGMTマスターのベゼルカバーが出品されないかと、それだけで結構な頻度でヤフオクには顔を出している。

傷は気にしない

4月にやっとの思いで保護シールをはがして普段使いを始めた旧シード16600。3ヶ月ほどをメインウォッチとして使ったわけだが、キズミで眺めてみると至るところ小傷だらけである。ケースサイドには小さいが打ち傷まである。ブレスも小さいチリ傷だらけ。

私は時計を丁寧に扱いつつ、だが過保護にはしていない。これは矛盾しているようで、自分の中では矛盾していない。普通に使うということだ。だが絶対に落としたりはしないし、テーブルに置くときも乱暴には置いたりはしない。ガラス面を下にして置いたりもしないし、帰宅したら必ず柔らかい布で汗や汚れをふき取るようにしている。

それでもステンレスにはこういう傷は入るものだし、いつまでもピカピカであることを維持したいとも思わない。いやあえてそう思わないようにしている。大事なロレックスだが、たかが時計でもある。私はロレックスとの向き合いの中で、“常に欲しいロレックス”から脱却しようと画策している。時計を腕にはめて使うということ、それは私とともに時を刻む、そして共有するということだ。そこからロレックスとの自分なりの関係性を深めていきたいと考えている。

シードゥエラーをしげしげと眺める。たった3ヶ月とはいえ、春から梅雨を経て夏、私とともに時間を共有した時計が、多少の傷とともにそこに有る。時を刻めば傷つくのは人も時計も同じ。私の細腕に、この厚いケースは不格好かもしれない。多分そうなのだろう。だが私はこの時計に、買ったときとは異種の愛着を感じ始めている。悪くない。うん、悪くないとようやく思えてきている。


シード0720

114270について再び

相変わらず、ここへ検索でたどり着いてくる人の検索キーワードの最上位は「ロレックス 値上げ」か「ロレックス 高騰」である。それについての有益な情報は何もないので、申し訳ない次第だが、またここでこのワードを書くから、さらに負のループに陥ることになってしまう。今後は自粛しよう。

個々の時計ではやはり114270が多い。今の主流ではないだけに、この品番で検索すると結構このブログが表示されてしまうのかもしれない。ずっとGMTマスターのネタが続いたし、コメントももらったので、今日は少し114270について書いてみたい。

最初に私は114270を今は所有していないことを改めて記載しておく。春先にデッドストックを売り払ってしまった。

だが、そのことは少し後悔していて、500円玉貯金が貯まったら買い直そうと思っていることは前に書いた。私の左腕はひじょうに細い。シードの取れる駒は全部外して、クラスプを一番狭い箇所に調整し、なおかつ逆付けにしても、指2本は入るほどである。おそらく16cmぐらいかと。また夏になると痩せる傾向にあるので、今はもう少し細いかもしれない。

少し話は逸れるが、騎手の武豊は自分のウエイトは手首でわかると言っていた。自分の手首を握ると、痩せたか太ったかがすぐにわかるそうで、それぐらい肉付きに最も敏感な場所なのだそうだ。

私は、身長は平均よりやや高い程度だが、全体的に骨格が華奢なのである。従って、ケース径の小ぶりな時計というのは、どうしても一本は持っておきたい。そうなると選択肢はエアキングか旧エクワン1かデイトジャストあたりになるが、デザイン的には断然114270(又は14270)である。

私の知り合いに時計コレクターがいて、その彼が少し使用感のある114270のGシリアル(!)を持っているのだが、実は先々週にそれを貸してもらって、いま私の手元にある。汗をかく季節なので外では使わない約束。了解を得て、彼の目の前で駒調整をおこない、しかもブレスを逆付けして、はめてみたところ、見事にジャストフィット!ちなみに114270はフルで13駒だが、逆付けにして6時側5駒、12時側6駒、クラスプ位置は狭い方から2段目。これが私の腕にちょうどよい。

前に持っていたといっても、保護シールも剥がさなかったので、私は駒調整した114270をきちんと腕にしたことがなかったのだ(情けない)。もう感動的なまでにピッタリである。思わず、これをゆずってくれと頼んでしまったほどだ。よかったら売ってあげてもいいよと言われた額は、まあまあの価格だったが、我が500円玉貯金では遠い道のり。丁重に断るも、いつかそのぐらいが貯まったらまた頼んでみようと密かに考えている。

はっきりいって、シードやサブのような男らしい派手さはなく、シンプル過ぎて物足りないことは事実。だが私にとって、この時計のフィット感や軽さ、シンプルさは理屈抜きに好ましく、その男らしい時計の対(ツイ)としても持っておきたいなと思うのである。大きくデカく派手な方向に振れている現在のロレックスは、これから先こういうシンプルさにはもう向かわないと思われるので、そういう意味でも、古き良き時代のロレックスを愛する者としては押さえておきたいモデルである。

前にも書いたが、この時計は自分の中ではカジュアル時計の位置づけ。他人と被ることはあるが、つけていて嫌味のないデザインである。この1本だと少々寂しいことは事実なので、ロレックスの王道であるサブやシードとともにシーンに合わせて使い回したいモデルである。アンティークの1016もいいと思うが、数字(369)のデザインは丸まった1016よりこちらのほうが好みである。

各ショップでは中古の114270はじんわりと価格が上がったままとどまっていて、比較的高年式のZやMシリアルあたりでも30万円台半ばが相場。V番なら30万円台後半。Gやランダムは、私のような希少好き馬鹿者のお蔭でえらい高値であり、かつめっきり市場に出てこなくなっているので、そこにこだわるとなかなか入手は難しい。Gやランダムだと出てきても50前後か、もしかしたらそれ以上するのではないかと推測する。

シリアルにこだわらないのであれば、Z番あたりでよいと思うし、使用頻度が少ない個体ならもう少し古くてもよいのではないかと。30万円で新品が買えた時代があっただけに悔しいのはやまやまだが、もう過去を振り返っても仕方ないので、この相場感の中で出来るだけ状態のよい物を選んでいくしかない。

“出来るだけ状態のよい物”、それもまた主観の世界。一般論を述べても仕方ないので、私個人の感覚であることを前提に書くと、リューズの巻き上げが重い個体は避ける。ロレックスはブレスも高額なので伸びにも要注意。ゆるゆるで付けていた人のブレスはたった数年で伸びる。具体的には駒と駒の間隔が空いてしまう。それと小さなキズには目をつぶるとしても、ケースのへこみや打ち傷、風防の欠け等は避けたい。落下やひどくぶつけた可能性があるので。繰り返すがあくまで個人的な判断基準である。ひじょうに売れたモデルなので、程度にばらつきが多く、中古の購入は個体をよく見極めて慎重にすべきかと。

いま市場にはこれといって目をつけている個体はない。まあ当分買う予定もないので真剣に探していないだけなのと、場合によってはいくつか市場に出ているもうひとつ前の14270のミントや未使用を買って、すぐにOHに出してもよいかと考えているからだ。いやいや本命は、いま我が腕にあるGシリアルか。がんばって貯金貯金。この時計は週末に返却予定。ちょっと情が移ってしまっている。

114270-G.jpg

裏蓋を開けてみた~cal.3186

GMTマスターⅡのZシリアルが届いた数日後、職場の先輩との昼食時に「今夜ロレックスの裏蓋を開けてみようと思っている」と話したところ、自身もロレックス持ちの彼が真剣にそれはやめろという。ロレックスのオイスターケースは素人が開けていいものではないと。

まあそれが普通の感覚だろうと思う。私はこれまでオメガやタグホイヤーの裏蓋は平気で開けてきたし、クォーツの電池交換など学生時代から自分でやっているが、確かにロレックスは別格なのであろう。

16710のZシリアルについては、何番以降からムーブメントが3185から3186に変わったのかは正確なところは不明である。海外のあるサイトに、「Z77******で3185を確認、Z88******で3186を確認、従ってこの数字の間のどこからか変更になったのだろう」という記載があって、おそらくはそのサイトが16710のcal.3186に関する唯一の情報源だと思われる。だが、Z72******での3186を私は見たことがあるので、実際の境界線は極めて曖昧なのである。

今回私が購入したZシリアルは幸いショップがムーブメントの画像をwebに掲載してくれていたので、3186であることは疑いないのだが、どうしても自分がこだわり続けた3186をこの目で見たいと切望した。普通はやらないということはわかっているが、自分が見たいとなると絶対に実行する人間であることもまたわかっている。何十万もする高級時計だろうと容赦ない。その夜、GMTマスターⅡ16710Zシリアルの裏蓋を開けた。

これがcal.3186である。右側にちょっと見えているのが青ひげゼンマイ。

ブログ用Z



せっかくなのでその工程を簡単に記しておく。ロレックスの裏蓋を開けるのであれば、本当は顕微鏡のような形の7~8万円もするオープナーが望ましいのだが、さすがにそこまでは手が出ない。私が使った工具はこのふたつ。ロレックス専用オープナーと時計を固定する台。今回は一番右端の29.5mmのリングを使用。固定台はメイコー社製なのだが、実はこれが大事。金をけちって台なしで実行すると台なしとなる。いや、これは洒落じゃなく。本当は上下から机にがっちりと固定するタイプが望ましい。

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時計の裏蓋に気休めのサランラップを貼る。これは本当に気休め以外の何物でもなく、不幸にしてガリガリと滑らせたら、間違いなく裏蓋は傷だらけになる。基本は前に書いた、ネジと同じ要領で押すを7割、回すを3割だ。写真の緑の布の下に固定台がある。時計のキザキザとリングのキザキザをしっかりと噛ませ、上からオープナーを押しつけながらグイッと回すのである。割と簡単に開く。戻すときはその逆。

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開けてから改めて我ながらよくやるなあ、やはり普通は開けないだろうと改めて思った。デッドストックは下せないまま、とうとう売却してしまうような小心なところがあるくせに、なぜこういう極端な行為に出るのだろうかという、この不可思議な自分の心理にはとても興味がある。私は時計をとても大事に扱うタイプだが、それでもついた傷はあまり気にしないほうであり、むしろ自分がつけた傷は自分の刻印だと思えるところがある。高級時計だからといって、些細なキズさえ怖れる過保護な扱いはしたくないという気持ちも確かにある。これもひとつのロレックスとの向き合い方かもしれない。だが、このまま行くと私はロレックスを分解すらしかねない。事実日差調整ぐらい自分でやろうかという思いもある。

本当はこれで終わりのはずだったのだが、どうせなら最終M番も開けてみようかと。おいおい、さすがにそれはやめておけよという思いと、たかだかステンレス時計じゃないか、せっかくだから稀少なM番の3186を拝んでみようか、という両方の思いの間で一瞬逡巡するも、あまり迷わずにM番をケースから取り出し、かちゃかちゃとブレスを外して、さくっとその裏蓋も開けてみた。ちなみに私は時計をいじる際には鼻歌を口ずさむことが多く、今回はモーツァルトのアイネクライネ・ナハトム・ジークの第2楽章だった。要するにその作業が楽しくてゴキゲンだということだ。

そのM番のムーブメント、まったく同じなのでビジュアル的にはおもしろいものではないが、記念に一応アップする。

ブログ用M GMTマスターⅡ16710Mシリアルcal.3186

新型GMTマスターⅡを見た

先日、某ショップで新型GMTマスターⅡ116710BLNRを初めてこの目で見た。色を除く基本デザインはひとつ前(といってよいのか)の116710LNを踏襲しているので、前のをいいと思った人は興味を持つだろうし、前のデザインが好きではない人はやはり駄目ではないかと。私はやはり後者のようだ。

ロレックスは結局デザインだなと最近思い始めていて、それについて下書きにせっせと書いており、どこかでアップする予定。デザインと言い切ることに多少語弊があれば外観と言い換えてもいい。少なくとも私のロレックスの好みは機能や仕様ではなく、完全にデザインや外観から受けるイメージ重視である。仕事でデザインにも少し関わっていることも大きい。

多分新型GMTのベゼルの数字が主張しすぎていて好きではないのだ。エクツーも同様。元々旧型の16700や16710もベゼルの感じはあまり好きではなく、これならシンプルなシードやサブマリーナのほうが自分は好ましい。また24時間針もグリーンよりは旧型の赤のほうが映えるかと。文字盤がブラックで、ベゼルがブラック&ブルー、そして針がグリーン。この配色はやや暗く感じる。特に今日受けた感覚だと思っていた以上にベゼルのブルーが地味であった。

もちろん時計のカラーが地味であることはおかしなことではない。むしろ基本である。だが、ひと昔前までは奇抜過ぎて敬遠される配色だった新旧グリーンサブの緑や旧GMTのPEPSI(青赤)などが市民権を得たいま、その流れを汲む新型モデルが地味な配色に戻るというのは、マーケットにとってはやや期待外れだったのではないか。

定価は84万円也。ハイスペックのディープシーと比較したら、ちょっと厳しい値付け。この価格だったら、ディープや、前から書いているが新型グリーンサブのほうが断然いいと私には思える。

16710Mシリアル未使用(改)

7月2日にサテンドールのHPでGMTマスターⅡ16710のMシリアルが売りに出ていたことをご存知の方はどのぐらいいるだろうか。状態は未使用のデッドストックで価格は1,098,000円であった。翌3日の午前には“商談中”となったのだが、私は発見した2日の深夜にたった5分ぐらいではあったとはいえ、買おうかどうしようかと悩んだことをここに告白しておく。

Mシリアルのデッドストックなど滅多に出て来ない。海外のショップでも1回か2回しか見たことはないし、国内ではここ2年記憶にない。なので発見したときは少々浮き足立ってしまい、手持ちのロレックスを3個ばかり下取りに出せば買えるなあなどと思ってしまった。その場合の3個とは、旧グリーンサブ16610lv、サブマリーナ・ノンデイト14060M、GMTマスター16700である。もちろん、5分もあれば冷静になれる程度の理性は持ち合わせてはいるが、それでも自分の内なる強烈な物欲を改めて認識する機会となった。恐るべしロレ沼。恥を忍んで書くが、私は16710Mシリアルを所有しているのだ。なぜ悩む?

それと情報としては遅いのだが、私がつい先日16710Z番cal.3186を購入したライジングタイムでまた同じモデルが発売された。青赤のやはりcal.3186搭載モデルのZ番未使用でこちらは目出度く数日で完売。実は私が購入した際に、お店のオーナーさんが電話をくれて、実はもう一本あるのだがとわざわざ教えてくれていたのだった。ギャランティーがないとのことだったので、私はギャラ付き中古の方を選ばせてもらったというわけである。気遣いにはたいへん感謝した。ここはかなりレアな物が入荷するのでおすすめ。

話は16710M番デッドに戻る、商談が流れたのか今日再びその時計が売りに出された。興味がある人はサテンドールのHPへ。この時計がON SALEであること自体、貴重といえば本当に貴重なので。×××ので、××のことは今夜遅くに削除する。(←予告通り削除)

16710ネタが続いてしまっている。だが私自身はというと、オンは旧シードゥエラー16600一辺倒で、その質実剛健さを堪能している日々(オフは前述の16710Z番)。重たいけど、これは本当にいい時計。今年の酷暑の夏はこれで乗り切る。ギラギラした日差しで倒れそうになっても、難題にぶち当たりデスクで行き詰っても、ますます過酷さを増す仕事をこの時計とともに乗り切る。

本日、16710M番は再度早々に売り切れたようで、サイトからも消されたようである。それとコメントをいただいた方、ありがとうございます。「管理者にのみ表示を許可する」にすると私にも表示はできないようで、ここでお礼だけ述べておきます。保証書の名前のことは興味深く読ませてもらいました。7月9日夜追記。

16610刻印

男の中の男の時計

俳優の高倉健さんがロレックス好きなのは有名な話である。そして彼は共演者に自分の名前が刻印されたロレックスをよくプレゼントすることでも知られる。ブラックレインで共演した故松田優作さんに、これからは世界で活躍する俳優になるのだからとGMTマスターを贈ろうとするも、優作さんが亡くなってしまったため、後日遺族に手渡したとか。健さんは何かの映画で自分でもGMTマスターを付けていたと記憶する。私のGMTマスター好きは、実はそこに結構な影響を受けている。

少し時計の話題から外れるが、「駅STATION」は好きな映画のひとつで、倍賞千恵子さんとの飲み屋でのやり取り、最初に出会ったときのアドリブ演技は映画史に残る名シーンだと今も思っている。

そんな健さんは今年82歳である。信じがたいほどにかくしゃくとしておられる。私などはまだまだ小僧みたいなものだ。

私の中ではGMTマスターといえば、裕次郎さんでもチェ・ゲバラでもなく、健さん、そして結局は付けることはなかった松田優作さんのイメージ、つまり最も男らしい時計なのである。ただし健さんに青赤のペプシカラーが似合うかどうかは微妙かと。

優作さんに贈ろうとしたGMTのカラーは何だったのだろうか?

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ちょっと驚いたこと

普段は訪問者のPVが400~500ぐらいのこのブログが、今週の頭にいきなり3,000オーバーとなり、何だ何だと驚いていたら、福岡のJFKさんのブログでリンク付きにてここが紹介されていたことを知る。参ったなと。

ここはロレックスの時計を純粋に楽しむブログというよりは、どこか自分の馬鹿さ加減を客観視しようと思って始めた場所なので、どちらかというと気恥ずかしい。ロレ沼にアゴや胸までとは言わないが、腰ぐらいまではズッポリと浸かっており、そこから抜け出したいという思いが強い。それはロレックスから離れるということではなく、何でも欲しくなるこの物欲から抜け出て、ロレックスという最強の実用時計との違う向き合い方を探りたいということ。大金持ちだったら、100個ぐらい買ってしまいそうなふざけた自分がいるのだ。

でもJFKさんのブログを「ほらこのリンクの先は俺のブログ」と残業中に会社の部下に自慢げに見せたことを告白しておく。そうしたら私のブログを一瞥した女性スタッフに、「何ですか、この大量の文章?信じらんない!」と呆れられてしまった。「どうせなら時計屋さんでも始めたらどうですか」とも。そうそう実は古物商の免許を取ろうかと思って、その方法は調べ済みなのだが、さすがにそれは言い出せなかった。それ以上に、こことは別に競馬のブログもやっていて、そちらは5年以上に渡り500回を超える更新をしていて上位ランクインの常連だということ、それもまた言い出せなかった。

書くことで自分の情動を冷まし、書くことで何かを吐き出して一日を終わろうとしている。消費の快楽から所有の快楽へ。それが自分が目指すところ。そんなブログである。

GMTマスターⅡについて②~cal.3185と3186について

前回の記事でGMTマスターⅡのZシリアルの最後半とMシリアルだけはそれまでの同モデルとは搭載ムーブメントが違うと書いた。通常はcal.3185だが、Z後半とMはcal.3186が搭載されている。これは裏蓋を開けてみないと実際のところはわからない。

cal3186.jpg
海外のサイトから拝借


だが、それを推測するふたつの方法が海外のサイトで紹介されているので、今日は簡単にそれを記しておきたい。

ひとつはwiggle testと呼ばれるもので、短針を動かしたときに、赤いGMT針が干渉を受けて少し動くのがcal.3185で、3186はまったくと言っていいほど動かない。

http://www.youtube.com/watch?v=WOx7bPguZgI  3186の事例

もうひとつは、短針を動かす位置にリューズを引いて王冠マークを真っ直ぐな状態にし、そこからゆっくりとリューズをちょうど一周分、再び王冠が真っ直ぐな位置になるまで右に回すと、3185は短針が6時間分動き、3186は8時間分動くというもの。

どちらもシンプルな方法である。知り合いが持つ横穴有りの16710では、このふたつのテストはともに前者を示し、私のM番は後者の通りであったので、信ぴょう性は高いと推測される。ちなみにZシリアルは購入ショップで裏蓋を開けた際の写真があって、しっかりと3186と記載されている。これは別に優劣を示すものではなく、だからどうだと言われれば、別にどうってことはないと答えるしかない。ただのこだわりである。

他には…、冒頭に書いたように裏蓋を開けるしかない。さすがにそれは、という人が多いだろうが、私は開けた。そのことはいずれまた。今日はこんなところで。

GMTマスターⅡについて①

希少ものが好きな自分としては、当然のことながらGMTマスターの最終品番は気になっていた。16700はAシリアル、16710はMシリアルが最終。できるだけアンティークには近づかないようにしているため、より関心が強いのは16710のほうだったが、これはとにかく玉が出てこないために、手に入れるのにたいへん苦労した。やはりロレ好きとして、この年まで出遅れたのは痛い。このモデルのMシリアルを入手できたのは今でも奇跡的だったと認識している。

GMTマスターⅡの最終番については入手前から海外のサイトで調べていた。調べていてとても興味深かったのは、この16710の最終シリアルの希少さは少々特殊。最終品番は載っているムーブメントがそれまでの同モデルとは違うのだ。このモデルのムーブメントは基本的には、cal.3185であるが、2006年のZシリアルの最後のほう(外国のサイトによると80万台のどこか以降)とMシリアルには、次世代ムーブメントであるcal.3186が搭載されたらしいことを知る。そういう意味では、Mシリアルももちろんだが、3186が搭載されたZシリアルというのもかなり貴重であり、せめてこのどちらかを手に入れたくて探し回ったことを付け加えておく(結果的に両方入手してしまった)。

さて本題。今回はGMTマスターⅡ16710の文字盤の違いについて書いておきたい。その文字盤の違いと前述したムーブメントの違いとの関わりについても、わかっている範囲で記載したい。

16710においては、GMTマスターⅡのⅡの表記が3種類あり、仮にそれらをmark1、mark2、mark3とすると、mark1はroman、mark2はstick-dialまたはeleven、mark3はrectangularと呼ばれる。写真は海外のサイトから拝借した。

まずはmark1のroman。最もポピュラーなもの。

img61786078.jpg
(mark1)

次にmark2のstick-dial(eleven)は、2が2本棒(||)で数字のイレブンのように表記されており、これはDシリアルあたりから散見されるので、希少性はそれほどでもなく、そこそこというところ。

stick-dial.jpg
(mark2)

最後のmark3はmark1とやや似ていて、長方形の2で上下の横棒がromanより短いもの。

mark3.jpg
(mark3)

ちょっとわかりづらいので、並べて表示する。

16710+ROMAIN+ELEVEN+RECTANGULAR.jpg
ここまでクリアならわかりやすい。

このmark3はその下の行の表記も若干違う。上がmark2、下がmark3。GMTのGの字体や3行目のYの位置が違うことがわかるだろうか。他にもGMTの横棒の位置が、mark3では左に寄っていることが見て取れる。また下部のswiss madeの文字がmark3のほうがやや小さいことや、上部のDATEの右側のスペースがmark3は広いことなど、細部において違いがある(他にもある)。

11II.jpg


激レアといわれるcal.3186搭載のZまたはMシリアルはmark2、mark3のどちらかで、ほとんどはmark2のstick-dialのようである(これは検証サンプルが少ないので、海外サイトの資料からの単なる推測)。ではcal.3186搭載の16710にmark1のromanⅡはあるのか?John Holbrook氏(有名なロレ狂&カメラマン)は、mark1(roman)表記のcal.3186は見たことがないと書いている。

John B Holbrook

ある人が、香港で自分で買った16710はcal.3186を搭載したZシリアルで、GMT-MASTERⅡとローマンで記載されているが、これはレアかと問われ、Johnは本当にcal.3186ならそれは間違いなくレアだが、wiggle testだけで自分の時計を3186だと信じては駄目だと注意を促している。つまり彼はその存在に懐疑的なわけである。これは質問者がmark1とmark3を混同しているのではないかと思われる。

まとめると、GMTマスターⅡ(16710)はおそらく2005年のDシリアルあたりから、通常のromanⅡに交じってstick-dial表記によるものが混在した。生産終了間際のZの後半以降に、ムーブメントが3185から3186に変更された。さらにその3186を搭載したレアな16710にはstick(棒)とrectangular(長方形)の2種がある。そのrectangular2がどのシリアルから登場したのかは調べ切れていない。ちなみに私の16710はZシリアル、Mシリアルともにmark3である。

最後に、通常、中のムーブメントは裏蓋を開けないとわからないが、cal.3185か3186のどちらであるかを試す方法がいくつかあって(上述のwiggle testもそのひとつ)、それについては次の機会ということで。もうひとつ最後に。自分なりに丁寧に調べたつもりだが、間違った情報も書いているかもしれず、その場合は申し訳ないです。
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