青サブを見に中野へ

本格的な夏に入る直前のある日、たまたま知り合いがつけていたチュードルの青サブ(79090)を見て、言い方は悪いが、そのちょっと安っぽいところに魅かれ、それ以来密かに内偵(笑)していた。青サブを売っているところはほとんどないので、楽天での過去の販売履歴や、取り上げているブログなどを参考にさせてもらって、悪くないなあと。少し前ならおそらくは20万円ぐらいで中古が買えた時計。高くなったとはいっても、ロレックスに比べたらいい価格感であるし、現行の6桁スポロレ高級ギラギラとは対極の味わい。これがもし豊富にあったらそうでもないだろうが、とにかく売っていないので、出てきたら買ってしまうかもという予感がするほど思いが高じたのは久しぶりな気がする。

週末、仕事の合間に遅い昼飯を摂ろうと店に入ってオーダー後のスマホチェックでかめ吉で新着を発見。ギャラ付きで45万円弱。注文直後だったので、「用事を思い出したので取り消してください!」とオーダー中止で中野へ。こういうところの行動力は我ながらなかなかのもの。

長針に割と大きな剥がれがあって非常に目立つ。買うか買わないかのポイントは、今後文字盤を眺めるたびに目が行くこの剥がれを許容できるかどうかだろうと思って入念に眺めた。う~ん、結構な剥がれ(もしくは腐食か)。ギャラは1994年。20年前の時計なのでヴィンテージと呼ぶべきか微妙、B5番台ならもう少し状態は良好であって欲しく、やや安めの価格設定もこの傷が要因だなと認識。他がきれいなだけにちょっと目立ったかもしれない。竜頭はやや重いがまあこんなものだろう。

結論から書くと私は買わなかった。ハンズの剥がれは何とか許容できると思い至ったのだが、他の理由で私は買うことをやめた。それは何というか、ときめかなかったのだ。左腕に乗せてみたときの感覚。少し拍子抜けしたというか凡庸に思われた。ブルーのベゼルはいい感じだったし、針以外に大きなマイナスポイントはなかったが、華を感じるところが薄く、それは概念ではヴィンテージに魅かれるくせに、実物にはそうでもないという私の本質を改めて認識させられた気がする。それと、これは書いても仕方のないことだが、希少であっても青サブに45万円の価値が見いだせなかった。18万円ぐらいだろうと書くと、チュードル好きの人に怒られてしまうかもしれないが、私は馬鹿にしているわけではない。その時計の格というものがあり、20年前のスポーツ系中古チュードルはそのポジションでこそ光り輝くのではないだろうかと書いておきたい。それと、18万円の時計はたいへんな贅沢品だという当たり前の感覚はまだ私の中には残っていることも併せて書いておく。

まだ売っていると思うので、探している人は行って見てくるといい。前述の通り針に剥がれが有るほか、10時位置の文字盤と風防の境目に埃の付着が有り、ブレス(オリジナル巻きブレス)は12時側の伸びがそこそこ大きい。ケースとブレスの傷は驚くほど少なく、よく磨かれている印象。あの針だと、たぶん日ロレのOHは通らないが、店がOHは済ませているとのこと。79090の青サブは、他では宝石広場で売っている(針はルミノバに交換されている)。

ついでに見た他の店で、初めてこの目でポーセリン(エナメル)ダイヤルの16520エルプリデイトナを見た。700万円台。文字盤は確かに美しいが、大事なきらきらベゼルに傷が多くそこはひじょうに残念。隣にやはり200タキ&段落ち(フローティン)のギャラ付き白が368万円(これはすごく良好な個体に見えた)。やはり200タキには4ラインより段落ちが似合う。ポールニューマンや正規ギャラ付き手巻きデイトナもある。時間がなかったので、速攻で退散。そうそう、大黒屋にシードのV番があった。120万円台だったと記憶する。

青サブへの関心が無くなったわけでもなければ、買うことをやめたわけではない。また違う機会に、違うマインドで違う個体に出会えば、違う結果もある。時計趣味などそんなものだ。それと、ここへ来てのチュードル狙いは、我ながらなかなかであったと書いておく。
スポンサーサイト

ノー・モア・ギャランティー

ロレックスに興味を持ち始めたわずか数年前と大きく変わったなと思えるのが、ギャランティーの高付加価値化である。今日、時計のお仲間さんから教えてもらった某ショップのギャラ付き5513は何と150万円である。ギャラがなければ90万円ぐらいであることを考えれば、ギャランティー代が50万円ということになる。わざわざ書くまでもないが期限の切れた無効な保証書である。

最近、6263手巻きデイトナでも、正規ギャラが付いて700万円台というのを見たが、そうなるとギャラ代で200万円とか300万円ということになる。出自が曖昧なヴィンテージ物のギャラの重要度が増しているという構図。そのくせ、ドレス系はギャラが付いてようがまったく値が付かない。あくまでスポロレに限られた話。例えば、1680赤サブだと、おそらくはギャラ付きで250ぐらい。ギャラ無しで120~140ぐらいが相場なので、下手したら倍付けである。わざわざ書くまでもないが期限の切れた無効な保証書である。

私はギャラはもう気にしないでおく。そうだ、そうだ、私は所有する赤サブに、まったく別の時計の、ただし年度は同じでシリアルがとても近いギャラをセットしてタツノオトシゴ箱に収納している。それでじゅうぶん。マジである。変態的コレクターの私がそれで満足した事実は大きい。騙されたと思ってやってみて欲しい。だいたい古い保証書を眺めることなんて滅多にないのだから。ちなみに入手先はebay, 1,000円ちょっとである。これが本物なら、時計価格にプラス100万円がオンされる。わざわざ書くまでもないが期限の切れた無効な保証書である。

ということで、私はギャラはなくてもよい。自分が気に入った時計であればよい。

【補足】
人はこうやって、言い訳しながら、自分を許しながら、もっともらしいことを書きながら、欲しい時計に一歩ずつ近づいていくのである(笑)。

今はまだ、

前から何度も書いてきたように、私は希少好きである。それに大した意味があるかと問われれば(誰からも質問されたことはないが)、大した意味はないけど小さな意味はあると答える。それは、希少好きはあまり頻繁に売り買いしないで済むということ。ロレックスという病に罹った者は、私もご多聞に漏れずそうだったが、かなりの確率ですぐに新しいモノに目移りがしてしまう。ガンガン買えれば問題はないのだが、資金に限りがあるゆえ、仕方なく手持ちを下取りに出しての売り買い(バイセル)を繰り返すことになってしまい、やがては息切れしてしまう。

私が所有するいくつかの時計は、時計そのものはいつどこででも入手可能なものだが、シリアルだ、文字盤だにこだわると、ほぼ入手不可能なブツが多く、それだけが理由ではないが、激しい売り買いの歯止めになってくれていることは事実である。一度手放したら、一体いつ、いくらで入手できるかわからない。不純であろうとも、私はそれでよかったと思っている。こういう最後の最も細かいところへの拘りではなく、漠然としたロレックスファンだったら、私は何十回という売り買いを繰り返してしまった気がする。

資金がじゅうぶんにあるなら何十回でも買い換えればいいし、金はあまりないとか、プレ値は嫌いだとかいう人はそうすればいいし、ようやく購入した一本を終生大事にすることも素敵だ。つまりみんな好きにすればよい、ということは何度も書いてきた。その考えは今もこれからも変わらない。私に関してだけ言えば、大して金もないのだから、希少好きであるがゆえに、売り買いに歯止めがかかったことは幸いだったと書いているだけのこと。それほど深い意味はない。

ブログで手持ち時計を公表しなくなったが、今は売るつもりはない時計ばかり残った。だから、ここ数日JFKさんやONOMAXさんで旧緑サブのFLAT4が出てきているが、、もしあれらを欲しいと思ったら全額をゲンナマで用意せねばならず、それはまあ自然で当たり前なことなのだが、商品の価格が不自然でなかなか手を出しづらい。と言いつつ、私はこういうバカバカしさが嫌いではないから、時計好きを続けていたりもする。BIG SWISSとかFLAT4とか。それにしても旧グリーンサブの初期はとうとう百万円を超えてしまったか。ハハハ。高いな。で、、、私がもし狙うならY番初期だな(笑)。

何度も書くが、正しいとか間違いとかそういう観点ではなく、数が少ないものの値段が上がるというのはわかる。だが、何でヴィンテージも騰がるのさ?と、これだけは問い詰めたい。60万円ぐらいで買えていた5513が最近では90万円近くになった。まあ現行の値上がりにつられたのと、それらがイマイチ不人気なので、マーケットが4桁や5桁に流れているのはわかるのだが…、などと書くと、そうかそうかオイパペは最近旧グリーンか5513あたりを狙っているのだと思われるだろう。半分は当り。緑を買う気はないけれど、5513 ( or 5512 )のドーム風防は一度は持たないとダメだろう。何がダメなんだよと聞かれたら、よくわからない(笑)。そういうところがまたいい。曖昧なことこの上ない。でも、実際のところ、一度は持たないとダメでしょう?

今日書きたかったのは、その先。だが、だからといって、今はポンポン買いたくないのだ。理由を書くと、今は公私とも忙しい、いや違う、ちょっと色々とあって大変だというのが実際のところ。つまり完全には向き合えていない。時計を買うときは、そのモデルのことを考え、調べ、楽しみながら悩み(ケチくさい!)、時間をかけて買いたい性質(たち)。

次に、90万円近い価格に異議有り。30年、40年も昔の時計はいつ壊れてもおかしくない。だが日ロレでメンテが受けられる保証はないし、そもそも買った時計がガチャモンではない可能性もなくはない(トウシロウにはなかなか見抜けない)、そんなリスクを背負っての90万円はヴィンテージ初心者の私には高い。まして下取り無しの純増ニコニコ現金払い。これでは慎重にならざるを得ない。

最後に、ブツがない。4桁だけはショップさんにお願いできるスジの買い物ではないと思っている。「いいエルプリデイトナが入ったら一報くださいませませ」。これは何も問題はないし、私は紹介してもらったらかなりの確率で買う。逆に言えば、買う気がないのにそういう依頼はしない。だが、ヴィンテージはやはり状態への感覚というものがある。傷やヘタリへの許容も、実物を見ないことには判断できない。だから、こればかりは自分の眼と足で探すしかないと思っているが、今はネットに出ている良質(そうな)5513の絶対数はとても少ない。みんな、もっと持っている時計を手放そうぜ(オマエが言うな)。

今宵、京都では大文字の送り火だったことをネットで知る。まだ暑いが夏は終わろうとしている。今年は長く記憶に残る夏だった(まだ終わっていないけど)。ではまた。

3個のオメガ他

以前、安物時計を27個所有していたことはここで書いた。震災のあと、いろいろと思うところがあってすべて手放したつもりでいたのだが、春先に家と職場を掃除していた際に、ひょっこりと隠れていた3個の時計を発見した。ということは、私は27個ではなく30個所有していたということになる。

005_20140127215028f87.jpg


まず左からジバンシー謎の自動巻き、オメガのシーマスター、この2つは会社のデスクから、そして自宅の押し入れからは右のセイコークォーツである。

真ん中のシーマスターは確かにある時期に紛失していた。あまり愛着もなかったのと竜頭に不具合があるので真剣に探さなかったのだが、まさかデスクのあんなところにあったとは。これは購入店の言葉を信じるならbirth yearモデル(1963年製)で、半世紀以上の時を刻んでいる。早速裏蓋を開けて写真を撮っておいた。中は意外ときれいかも。一応プラ風防にオメガロゴの刻印がある。

ジバンシーは思い出せない。以前、取引先の女性から時計をもらったことがあって、それが何のモデルだか思い出せないので、これだったかと今はそういうことにしている。ジバンシーの時計を自分で買うことはないはずなので。このブランドは自社で時計など作っていないと思うが、これは一体どこで作られたのだろう。一応裏スケになっていて、これも造りはそれなりにしっかりしている。この時計は机の一番下の引き出しの、さらに奥で坂本竜馬の銅像の首に巻かれていた。ところで結構な重さのその坂本竜馬の銅像も思い出せないのである。こんなの自分では買わないから、一体誰にもらったんだろう。変な象(動物)の置物も。

006_20140127215030355.jpg
ジバンシーの裏スケ

さてセイコー。このセイコークロノスはすごく汚れていたので、ブレスを外して洗浄、裏蓋をこじ開けて電池を交換したら今は正常に稼働をしている。この時計も入手経路がまったく思い出せない。我ながら情の薄い男だと思う。ちなみにこの裏蓋を開けるときの所作は、GMTのベゼルを外すのと似ているかもしれない。裏蓋の少しだけ開いたところにこじ開けを突っ込んで開けたのだが、これはセイコーだからできた(ゴメンナサイ)ことでロレックスでやれるかどうか、正直なところ自信はない。ガツンとかなり力を入れなければ、時計の裏蓋は開かない。

27個を処分したときはそれなりの強い意志があってのことだったが、これだけ時期が外れると拍子抜けしてしまって、さてこれらをどうしたらよいかと少々悩む。まあ置いておいて邪魔になるわけでもなし、うまく私の売却から逃げおおせた時計たちということで大事に取っておこうかなという気もしている。

お蔭さまで腰のほうは回復傾向にあり、ようやく日常生活は普通に営めるようになってきている。毎晩ストレッチ、ストレッチ。訳あって秋の半ばぐらいまでは忙しい状態が続きそうなのだが、それとロレックスは別物。忙しいからロレックスを買わないわけではない。前は多忙でも買っていた。やはり今はあまり関心がない。今はたま~に、高くなり過ぎた時計たちをネットで眺め、「高えなあ、おい」とジジくさく文句を言う。昔は良かったなど、ホントじじいだが、実際のところ昔は良かったのだから仕方ない。何度も書くが、スポロレ30万円代は絶妙だったなあと。かと言って、別にこれが呪縛になっているわけでもない。ぐるっとまわって今はそういう時期なのだろう。

ついこの前まで梅雨でジメジメ、ようやく夏本番と思っていたら、来週はもうお盆かよ、早いなあ。あっという間に季節はめぐる。高いなあとか早いなあとか、こんなことを呟きながら時は流れてゆくのだなとしみじみ思い、耳を傾けると戸外ではみ~んみ~んと蝉が懸命に鳴いている。数日の短い命を燃焼せんとして。暑い日々だが、我らもがんばって生きまっしょう、働きまっしょう。
プロフィール

オイパペ

Author:オイパペ
ロレックスとともに

カウンター
最新記事
リンク
検索フォーム
PR
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
QRコード
QR