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前回の続き

先日突然 iPhone が壊れて買い替えたのだが、そのiPhone x の価格は何と14万円である。前回記事のきっかけはこれ。世界中の人が14万円も出して買うのかよと。もちろん256GBと最も容量が大きく、又8ではなく X(テン)なので一番高い機種であることは先に書いておくが、安い機種でも一括ではほぼ10万円はする。世界中の一般ピープルがこんなお金で買うのだろうかと疑問に思い、そこでiPhoneの海外での価格をネットで調べてみたのだが、日本は決して高くないのだ。むしろ他国はもっと高い。ますますおかしいぞと。デフレということの本質を我々は知らないのではないか。我々は何かにひどく騙されているのではないか。基本的に、10代の頃からお上(おかみ)のことは信用しない生来の反骨心がむくむくと頭をもたげてきたのだ。

同種の違和感は、時計についても日々感じていたこと。5桁GMT-MASTER 16710のF番あたりは、日本では110万円(アメリカでは1万ドル、欧州では8,500ユーロあたり)程度が相場で、随分と慣らされてしまったが冷静に考えるとむっちゃ高い。世界で人気の16710だが、では世界中のロレ好きも10年以上型遅れの中古時計に110万円も払うのだろうか…。それが皆さん、払うのだ。どこの国でも人気があってすぐにSOLDになる。iPhoneの14万円とともに私の心中での疑問がふくらむ。世界は一体いつそんなに豊かになったのだ。

いきなり結論めいたことを書くが、もし他国では110万円(1万ドル)の16710が日本での価格感としては70万円ぐらいだったら?新型デイトナが80万円。新型エクツー214270が38万円とか。妙に納得できる数字ではないだろうか。前回記事からの私の仮説と推測はそれ。もしそれがビンゴなら、これまでの違和感はすべて氷解する。iPhone が5~7万円ぐらいで売られている世界。中古16710のF番が60~70万円で売られている世界。

スイスの人々の昨年度の平均年収は世界1位で1,073万円(95,002ドル)である。2位のノルウェーが921万円、3位がルクセンブルク、4位がデンマークでともに800万円台。アメリカは8位で645万円。我が日本はと云うと先進国ではドイツやイタリア、イギリス、オーストラリア、オランダなどにも負けて下のほう、トホホの18位429万円である。そしてデフレから脱却できないため、給料も上がらないが物価も上がらない。マクドナルド社は各国の景気や指数を見て販売価格を決めているのだが、前回記事の日本でのビッグマック価格370円というのは、スイスやアメリカはもちろん、実はタイや韓国、スリランカよりも安く、日本と同額なのはリトアニアである。リトアニアはGDP世界85位の国であるよ。今年の春にマクドナルド社は日本でのさらなる値下げを断行したほど、日本はインフレへの入り口どころか、まだデフレの出口すら見えていない。

そんな日本の状況にお構いなく、ロレックスの価格は新旧問わず、世界中で騰がっていく物価や給与にあわせて上昇していくが、ずっと円安デフレの日本人にとってはひたすらロレックスの価格が騰がっていくのを呆然と見ているの図式。

スイスは世界一物価の高い国で比較対象としてフェアではないため、ニューヨークと東京という日米都市部で比較してみたい。ニューヨークで働く私の知り合いのワンルーム(studio)の家賃は2,600ドル(約28.6万円)。そうここでもやはり日本よりはるかに高いのである。ランチ、地下鉄、ホテル、たばこ…、まあ高い高い。当然だがその分給料も高い。一方、日本。調べてみたが都心新宿で30㎡のワンルームは大体15~18万円ぐらい。先ほどのアメリカの平均年収は600万円台、400万円台前半の日本の約1.5倍。ビッグマックのアメリカでの価格580円(5.28ドル)もやはり日本の1.5倍で符合する。アメリカでは16710を買うお金でビッグマックが1,893個買えるが、日本では2,973個も買えてしまう。

ニューヨーカーにとって家賃の3.84ヶ月分がGMT-MASTER 16710のF番の価格である。一方家賃15万円の3.84倍では57万円、18万円の3.8倍では69万円。これがニューヨーカーにとってのGMT-MASTER 16710 F番の価格感というのがこの記事の、付加価値税や消費税を丸め込んだ乱暴な推測である。家賃ではなく、平均年収でもビッグマックの価格でも何でもいいが大体こんな価格に帰結していく。こうして比べてみたときに、円安デフレの日本におけるロレックスの価格感がべらぼうに高いことがわかる。ここからさらにスイス・ロレックスが設定した各国の定価についておかしいと思われることがあり、それはVAT(付加価値税)の扱いなのだが、長くなるので省略する。興味のある人はヨーロッパのロレックスの定価を調べてみるといい。VATが20%超えのヨーロッパの価格を。ちなみにスイスはEU非加盟国。

間違いがたくさんあろうが、感覚でとらえればじゅうぶん。今回の主旨は、我々が売り買いしているロレックスの価格感は世界の中でも飛びぬけて高いということ。「日本のロレックスは海外に比べたらこれでも安い」という記述をよく目にするが、それはロレックスが安いのではなく、日本の物価が安いに過ぎず、他の日本国内物価との比較ではひっくり返るぐらい高いのだ。欧米で収入を得て欧米で平均レベルで暮らしていればロレックスは日本で買うよりもはるかに安いと感じることができる。国内消費物価が今の1.5倍ぐらいになり、年収もやはり1.5倍になったとき、ようやく我々日本人は欧米の人と同じ、16710が110万円する世界を体感することができる。その頃、私たちは1,800円ぐらいのランチを食べ、3LDKで40万円ぐらいの物件に住んでいる。アジア諸国との比較までは手が回らないので興味がある人は、その国のロレックスの価格と、その他物品との比較をしてみると良い。私の勝手な推測だが、おそらくヨーロッパ人にとって都合の良いことになっているはず。

日本は2000年ぐらいからデフレ傾向にあるから、もう20年近くそこから脱却出来ていない。失われた20年はあまりにも大きい。少年時代に高度経済成長を、青年期にバブルを経験した私からすると、信じがたい停滞である。残念ながら日本はとっても貧しくなりつつある。日本という箱庭の中で生きていく分には感じないが、グローバルな世界に出れば痛感するはず。平均年収もそうだが、絶望的な少子化と高齢化社会、国の破滅的な借金、脆弱な年金制度、これらを鑑みると先行きは決して明るくない(お先真っ暗でもないけど)。面倒なので今回はもう書かないが、このデフレに加えて円安が大きな影響を与えている。対ドル110円の今の相場で、10,000ドルの時計を買えば110万円だが、円が80円なら80万円である。と当たり前のことを書いておく。今や世界はつながっているどころかがんじがらめだ。だから、「並行ショップが値を釣り上げて」はやめよう。時計の価格上昇が腹立たしい気持ちはわかるがあまりにも無知だ。

最後に、矛盾するようだが日本は今も世界3位の大経済大国で株価は2万円を軽くオーバー、企業の内部留保は過去最高。笑い話のようだが好景気の真っただ中にいる。庶民の生活は苦しいまま。もちろんこれは偶然でも結果論でもない。それが長い時間をかけて計画的に作ってきた(作られてきた)今の日本という国である。
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隠されていること~高騰を続ける意味

各国の物価比較にマクドナルドがよく用いられることをご存知の人も多いと思う。マクドナルドは世界のあらゆる国に進出し、共通のメニューを提供しているからである。ロレックス本国スイスでのビッグマックの価格は約750円である。随分と高い。日本では370円。この数字から、スイスの物価は日本より2倍ほど高いことが推測され、事実マック(関西ではマクド)でのアルバイト時給はスイスでは2,000円、日本では980円である。スイスではランチ2,000円はざらだが、マックでのバイト代と比較すると別に高くはない。そしてスイスは収入も高い分、税や社会保障費も高い。

ロレックスの時計はそんな国で作られている。新型SSデイトナは11,800スイスフラン。スイスフランとドルはほぼ等価なので、円ドル110円で換算すると、スイスにおける新型デイトナの価格は日本円にして約130万円ほどである。日本での正規定価もほぼ同等の127万円。一見整合性が取れているこれって何かおかしくないか??

もう一度書くが、スイスでのビッグマックは750円、日本では370円。バイト時給はスイスでは2,000円で、日本はその半額。だが新型デイトナの価格はほぼイコール。

物価比較でこれもよく採用される手法、マックでのアルバイト代に換算してみた。スイスのマックでアルバイトした場合、650時間で新型デイトナを買うことが出来るが、日本のマックで650時間働くともらえる総額は637,000円である。消費税やVAT、所得税、社会保険料の違いなどをすっ飛ばして書いていることは承知しているが、それでもやっぱり何かおかしくないだろうか?

出かけるので今日の算数はここまで。それと、みなさん、台風には気をつけて。
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