海外から買い付け

今日は少し前、まだアトピーで苦しんでいた先月頭の話。海外から直接ロレックスを買った。懲りずにGMTマスターⅡである。このブログで何度か書いたように、以前安物ばかりではあるが、私は27個の時計を所有していたことがあり、そのうち10個ぐらいは海外から買い付けているので、個人輸入についてはそれなりに経験はある。ただこれまで一度もロレックスの経験はなかった。

今日の主旨は買った時計のことではなく、その経緯について、何かの参考になればとの思いから書く。ショップ名と国については伏せる。ヨーロッパ某国の小さなショップ、今年の初買いであり、本当は新たな一歩を見い出すべく、アンティークだデイトナだと逡巡していたという意味において、今回の購入はオマケというか、少々寄り道というか後戻りというか、まあそんな感じである。

これまでのそれほど多いわけでもない経験から、海外、特に欧米は日本とは違い、良くも悪くもあまり細かいことは気にしないので、mintと表記されていても、それなりに傷がついていたりすることも多いし、取引も日本ほど丁寧ではない。従って、基本的にはロレックスを海外から買う必要を私はほとんど感じていない。手に入るのであれば、アフターケアも含めて、日本での購入が正解である。私はアパレル業に従事しているわけではないが、今の部門の副業でTシャツの輸入を手掛けたことがあるのだが、カリフォルニアから送られてきた数百枚のシャツのうち3着ほど、びよ~んと長い糸のほつれや色落ちがあって、これは駄目よと返送したところ、向こうから「これのどこが駄目なんだ?ほつれ?色落ち?オマエラニッポン人はそんなこまけえことを気にするのかよ、ハハハ」と、そして「いちいちそんなチェックをするのは面倒だから」と嫌味のように新品の30枚をドカッと送ってきたことがある。ちなみにハハハは本当にhahahaと書かれていた。

要するに、彼ら(とひとくくりにするのも多少乱暴だが)は細かいことをあまり気にしないのだ。タグホイヤーの時計を買ったのに、ゼニスの箱に入れて送ってきたり、鏡面ブレスなのにひとつだけヘアラインの駒が混ざっていたりしたことがある。中古でも傷ひとつない個体を求める日本人にはちょっと合わないというか、基本的には日本のショップで買うほうが安心なのは間違いない。竜頭の王冠の向きが真っ直ぐではないなどとクレームをつけたら、たぶん彼らは笑い死にする(それはさすがに私も笑うが)。

ただ稀少なモデルについては、ご存じのように今は市場にほとんど出てこない状況であり、そうなると海外も視野に入れることはあっていいのかなと、今年に入って思い始めていた。それほど切実なものではなかったけれども、私は漠然とGMTのM番を3個そろえてやろうという、愚にもつかない野心をずっと抱いていた。だが欲しいと思っても、今はほとんど出てこないし、たまに売りに出されてもやたらと高いし瞬殺で、もはや早押し競争の様相を呈しており、そういうことに参加することはやめていたというか、私の勤務体系では無理であり、ゆえに海外のショップに網はずっと張っていたのである。それはミルガウスだ、デイトナだ、古いアンティークサブだ、あるいは別のブランドだという、自身の新しい扉を開くのとは別の行為として。

ある日、就寝前の3時頃だったと思うが、よくネットで訪問するあるヨーロッパのショップのHPに5000ユーロを切る価格で掲載されていた。ギャラなし、サービスペーパー付き。5000ユーロはだいたい70万円ぐらい、それよりやや安い60万円台後半なので、まあ悪くない。悪くないというか、欧米での相場からは随分と安いので、この値段はおそらく難ありだと推測し、その日は疲れていたこともあってそのまま寝てしまった。2日後ぐらいにハタと思い出してHPに行ってみるとまだ売りに出ているので、すぐにメールを送った。質問項目は、1)まだon saleかどうか、2)外装に問題はあるか、3)日本へのシッピングは可能か?送料と保険の額は?4)ブレスを外してシリアルが映った写真を送ってもらえるか。以上である。

答えは、1)販売中よ(女性)、2)mintだけどケースにやや目立つ打ち傷があるわね、3)もちろんよ、値引きは出来ないから送料と保険は無料にするわ、4)ロレックスのサービスペーパーの写真を送るから、そこに記載されているシリアルを確認して。というもの。そしてPDFでペーパーが送られてきて、メール本文にどう?HOLDする?と記載が。私は例え日差マイナス5分だろうが(この時計がそうというわけではない)、購入の際に内部の状態についてはあまり気にしない。買った中古時計はほぼ例外なくすぐOHに出すし、それにここ最近アンティーク品を多く見て回ったせいか、外装の傷やギャラ無しに以前ほどの抵抗はなくなっている。また私の周辺にこの時計を探している知り合いが何人かいるし…、などと思考して、あっさりYESと返事。

たぶんここまで1時間ぐらいのやり取り。先方からはpaypalもクレジットカードも不可で、bankwire(振り込み)のみの指定。paypalやクレジットカードの手数料はとても高いので、嫌がるショップが多いことは経験上知っている。ただ、銀行送金ではこちらのリスクは大きいということは書いておく。騙されたときのこと。お金を取り戻す手段がほぼない。paypalやクレジットカードは詐欺が証明できれば返ってくる可能性もあるので。

さて、PURCHASE ORDERを作成して送信。これは違う時計が送られてきたとき用のため。本当は向こうからのINVOICE(請求書)を待ったほうがいいのだが、面倒なので早々に振り込み。これが少し面倒。先方ショップの正式な名称、住所(post codeとstreetまで詳細に)、電話番号、そして銀行名、住所、口座名、支店、BANK ACCOUNT、IBAN、SWIFT(BIC)をもらわないといけない。絶対に現地語は駄目で、ドイツだろうとイタリアだろうとすべて英語表記がマスト。特にIBANとSWIFTは命。極端な話、これさえあれば振り込める。逆にいえば、27桁のIBANの数字ひとつ違ったら、支払ったお金は宙に浮き、取り戻すのにすごく苦労するが、このあたりのことは経験者はよくご存じのはず。書くと難しそうに思えるかもしれないが、やってみるとそうでもない。

翌日、インターネットバンクで支払いを。数字を全部入れると出てきた銀行の住所が少し違うが気にせず払う。ガイジンはいい加減なので。早ければ翌日には先方に着金される。そうそう、為替のことを書いておかなければならない。銀行によって違うが、夜中に払うと、銀行が営業時間外での急な為替変動のリスクを考慮してやや高めに設定しているので、私の場合、午前にジャスト相場を一度確認してからにしている。私が支払った時期はややユーロ安に振れていたので、即支払い。なお、ここで結構な為替と送金の手数料を取られてしまうので注意が必要。それと大抵の銀行では海外送金には制限を設けており、1日で100万円というところが多い。私の場合、1日100万円、1ヶ月200万円、1年で500万円のリミットである。参考までに。

翌日に振り込みを確認したというメールが来て、2~3日中には送るわね、ありがとうと。2~3日中??そうなのである。欧米人はこのあたりが悠長というか、やはりいい加減というか、日本人的感覚からしたら、すぐに送ってちょうだいよと言いたいところ。結局2日後に発送してくれて、追跡番号がメールで届く。向こうの郵便局からの発送のようであるが、これが船便で送られたら最悪で、届くのに3週間とかかかる。送料が無料だったのでやや心配したが、どうやら航空便の模様。ちなみに私はFEDEXをお奨めする。これはすごく早くて、ヨーロッパでも3日で成田に届くし、FEDEXが自前で通関をやるのでそこも早い(今回もFEDEXをオファーしたのだが、費用が高いという理由で拒否られた)。経験のない人に書いておくと、通関手続きはすべて配送業者がやってくれるので、自分で空港に行って手続きをすることは(基本的には)なく、自宅で大人しく待っていればよい。なお時計は関税は無料、ただし消費税がかかる。これはINVOICEの60%に消費税8%。今回は3万数千円。これは受け取り時に支払う。

16710梱包-2


結局5日ぐらいで届いたことになる。お礼のメールを送って無事終了。すぐに返事が。

Good moning ××(私の名前),
I am glad that everything is ok.
I wish you to enjoy the watch.
Warm regards,

ロレックスの個人輸入に関しては今回が初めてだったわけだが、感想としては、やはり相手の見極めは大事かと。実はこのショップとは過去に何度もメールでやり取りはしていて、ある程度誠実な対応をしてもらった過去があったことが大きい。そのメールとは、まだGMTのM番を持っていなくて探していた2012年のこと。タッチの差で買い逃したことがあり、ゆえに今回の最初の私のメールは、「あのときは残念だったよ、でも親切に対応してくれて改めてありがとう。ところで、今あなたの店のHPにまた~」から始まったということを書いておく。

時計そのものについてはまた別途。懲りずに3個目のGMTマスターⅡ。馬鹿だと笑っていただきたい。目標の10個まであと7個(これはウソ)。長方形のⅡ表記。日差は良好で外装もきれい。ただし、確かにケースに一箇所打ち傷有り、まあ大して気にはならない。これは赤黒から黒ベゼルに交換と決めていて、いよいよ自力でベゼル交換の時期が来た、というか実はもうとっくに変えた。ベゼルのことも、(いつになるかわからないが)次回以降どこかで。到着以来、毎日普段使い。改めて書くが、どうにもこうにも私はGMTマスターが好きなようで(飛行機が苦手なくせに)、いずれ1675も欲しいと思ったり、思わなかったり。

本題はお終い。以下、別件。ブログのコメントで、私のアトピーについて多くの励ましや労りをいただき感謝の気持ちでいっぱいである。幸いにかなり治まってきており、それは身体的にもそうだが、何よりも精神的に楽である。ご心配をおかけしました。そしてありがとうございました。みなさんもどうぞご自愛のほどを。オイパペ。

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