GMTマスターⅡについて①

希少ものが好きな自分としては、当然のことながらGMTマスターの最終品番は気になっていた。16700はAシリアル、16710はMシリアルが最終。できるだけアンティークには近づかないようにしているため、より関心が強いのは16710のほうだったが、これはとにかく玉が出てこないために、手に入れるのにたいへん苦労した。やはりロレ好きとして、この年まで出遅れたのは痛い。このモデルのMシリアルを入手できたのは今でも奇跡的だったと認識している。

GMTマスターⅡの最終番については入手前から海外のサイトで調べていた。調べていてとても興味深かったのは、この16710の最終シリアルの希少さは少々特殊。最終品番は載っているムーブメントがそれまでの同モデルとは違うのだ。このモデルのムーブメントは基本的には、cal.3185であるが、2006年のZシリアルの最後のほう(外国のサイトによると80万台のどこか以降)とMシリアルには、次世代ムーブメントであるcal.3186が搭載されたらしいことを知る。そういう意味では、Mシリアルももちろんだが、3186が搭載されたZシリアルというのもかなり貴重であり、せめてこのどちらかを手に入れたくて探し回ったことを付け加えておく(結果的に両方入手してしまった)。

さて本題。今回はGMTマスターⅡ16710の文字盤の違いについて書いておきたい。その文字盤の違いと前述したムーブメントの違いとの関わりについても、わかっている範囲で記載したい。

16710においては、GMTマスターⅡのⅡの表記が3種類あり、仮にそれらをmark1、mark2、mark3とすると、mark1はroman、mark2はstick-dialまたはeleven、mark3はrectangularと呼ばれる。写真は海外のサイトから拝借した。

まずはmark1のroman。最もポピュラーなもの。

img61786078.jpg
(mark1)

次にmark2のstick-dial(eleven)は、2が2本棒(||)で数字のイレブンのように表記されており、これはDシリアルあたりから散見されるので、希少性はそれほどでもなく、そこそこというところ。

stick-dial.jpg
(mark2)

最後のmark3はmark1とやや似ていて、長方形の2で上下の横棒がromanより短いもの。

mark3.jpg
(mark3)

ちょっとわかりづらいので、並べて表示する。

16710+ROMAIN+ELEVEN+RECTANGULAR.jpg
ここまでクリアならわかりやすい。

このmark3はその下の行の表記も若干違う。上がmark2、下がmark3。GMTのGの字体や3行目のYの位置が違うことがわかるだろうか。他にもGMTの横棒の位置が、mark3では左に寄っていることが見て取れる。また下部のswiss madeの文字がmark3のほうがやや小さいことや、上部のDATEの右側のスペースがmark3は広いことなど、細部において違いがある(他にもある)。

11II.jpg


激レアといわれるcal.3186搭載のZまたはMシリアルはmark2、mark3のどちらかで、ほとんどはmark2のstick-dialのようである(これは検証サンプルが少ないので、海外サイトの資料からの単なる推測)。ではcal.3186搭載の16710にmark1のromanⅡはあるのか?John Holbrook氏(有名なロレ狂&カメラマン)は、mark1(roman)表記のcal.3186は見たことがないと書いている。

John B Holbrook

ある人が、香港で自分で買った16710はcal.3186を搭載したZシリアルで、GMT-MASTERⅡとローマンで記載されているが、これはレアかと問われ、Johnは本当にcal.3186ならそれは間違いなくレアだが、wiggle testだけで自分の時計を3186だと信じては駄目だと注意を促している。つまり彼はその存在に懐疑的なわけである。これは質問者がmark1とmark3を混同しているのではないかと思われる。

まとめると、GMTマスターⅡ(16710)はおそらく2005年のDシリアルあたりから、通常のromanⅡに交じってstick-dial表記によるものが混在した。生産終了間際のZの後半以降に、ムーブメントが3185から3186に変更された。さらにその3186を搭載したレアな16710にはstick(棒)とrectangular(長方形)の2種がある。そのrectangular2がどのシリアルから登場したのかは調べ切れていない。ちなみに私の16710はZシリアル、Mシリアルともにmark3である。

最後に、通常、中のムーブメントは裏蓋を開けないとわからないが、cal.3185か3186のどちらであるかを試す方法がいくつかあって(上述のwiggle testもそのひとつ)、それについては次の機会ということで。もうひとつ最後に。自分なりに丁寧に調べたつもりだが、間違った情報も書いているかもしれず、その場合は申し訳ないです。
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