ヴィンテージ新説となかなかハマらないベゼルのはめ方について

私がこれまで書いてきた記事で実は密かに自慢に思っていることがあって、それはサブマリーナ1680は最初は赤サブのみで販売され、かつそれは1969年からだと言い切ったこと。それまでの定説はどちらかというと、赤サブは希少であり、多くの白サブが赤サブに書き換えられたのだとか、店のHPで1967年製の1680などという表記もあったりしたので、一応画期的であったと自画自賛しているし、以降も様々なサンプルでそのことを検証しているが、どう考えても正しそうである。1680は当初赤サブでのみ発売され、その初年度は1969年である。くどいので今どこからか下駄が飛んできた気がする。

で、今日は画期的な第2弾。たぶんほとんどの人が興味はないだろうが、やはりここは自分のブログなので公表しておく。

古いサブマリーナのベゼルに極太フォントのマーク1など存在しない。

さらっと書いたが、我ながら大胆である。ではこの写真は何なのだ。このブログでも何度か極太フォントを紹介してきたではないか。どう考えても太いではないか。有るものを無いと言い切るのはどういうことだ。では書いていく。

まず1960年から70年代にかけてのサブのベゼルには大きくわけて次の種類があるのが定説だった。
マーク1:極太フォント(スーパーファットフォント)
マーク2:ロング5(5の下のカギの部分が長い)
マーク3:まあまあ太字の最もポピュラーなベゼル
マーク4:80年代や交換パーツであるすべての数字が細字で4が台形。
*スキニー4という希少ベゼルは脇に置く。
写真の手前から奥に向かって、マーク1, 2, 3, 4 だ。
bezel rolex
(勝手に海外サイトの写真を拝借。すみません)

で、新説を披露する。レッドトップ以降の60年から70年代前期のサブのベゼルは基本2種しかない。マーク2(ロング5)とマーク3だけだ。マーク1は文字がただ滲んで太くなっただけ。どうだろうか。

いや、実はこれ、海外フォーラムの受け売り。まあそれを発見しがんばって翻訳した努力だけ認めていただきたい。一応自分で検証もした。たぶんこの説は間違っていない。私も前から不思議だったのだ。KISSING 4 のチューしている間隔が個体によってバラバラであることに。完全にくっついたディープキス状態のもの、チュッとフレンチキス、そしてほっぺの前で躊躇して止まっちゃいました、もある。これは一体何なのだと。簡単である。経年、紫外線、その他の外的要因と内的要因によって文字の部分が滲んだだけ。マーク1(極太フォント)というのは、マーク2又はマーク3の文字が滲んで太くなっただけ。ハイ、新説終わり。

最近特に面白いのがGMT(1675)のベゼル。コソコソといくつか買い集めた。何が面白いって、ベゼルを替えるだけでまったく違う時計に変身するのだ。ベゼルが3個あれば、1675を3個所有する気分になれる。本当である。以下に実例を示す。

1675-1.jpg1675-3.jpg
1675-4.jpg1675-5.jpg


どうだろうか。左上が元のベゼル。面倒なので2枚目以降はただベゼルを乗っけただけだが、違いがわかってもらえるだろうか(社外品も交じっているがご容赦)。個人的には下段の褪せたベゼルはかなりいい。だが、元のも悪くないし、気分で黒に代えるのも有りだ。こうなると前に紹介したフクシアベゼル(紫)も欲しくなるが、これはもうヴィンテージにドハマリの兆候以外のなにものでもない。困ったものだが楽しい。いや、実は困っていない。ただ楽しい。そして「色よ、褪せよ!」と、いくつかのベゼルを陽の当たる窓枠に置いていることを告白しておく。とりあえず東京オリンピックまではがんばろうかなと。アホである。ちなみに上の写真は自己所有の1675だが、神保町にはこれより数倍かっちょいいミラー&金彫りの1675が置いてある。軽く200万超えの個体だが、ご来店の折りにはぜひ見て行って欲しいとちゃっかりセールスしておく。特別にチラ見せ(実物はリベット付き)。

1675m-1.jpg


ついでに今日はベゼルインサートのはめ替えについても書いておく。これに苦労している人も多いのではないかと。実を言うと私が苦労したのだ。古い時計の一部は簡単にインサートがはまらないのだ。手ではめ込んでいっても最後にある一か所が浮いてしまってはめ込めないことが多い。あるベゼルインサートなど朝までかかってもはまらず、翌日は右上腕部がひどい筋肉痛になった。下記を見て欲しい。無惨である。押し過ぎて、斜めの山が真っ平らになったそれを。これ私は自分の筋肉でやったのだ。ちなみに海外から8万円も払って入手したマーク3。作業中に貴重なトリチのルミナスまで取れてしまったではないか。そう、はまらないインサートははここまでやってもはまらない。
IMG_2311.jpg


ある記事にムースの蓋で押し込むと良いと書かれていたので家じゅうの蓋というフタを探したのだがサイズが合わず、女房殿に41mmぐらいの蓋のムースをスーパーで買ってきてくれと頼んだら、あっさりと「いいよ!わかった」と返事をくれてから数週間音沙汰無し。アホらしくてスルーしたに違いない。そこでややサイズの小さい蓋を自分で見つけてきて(女性用のわきの匂い防止スプレー・笑)、それで上から押し込んだところ蓋がバキッと壊れた。コスト削減は駄目だろうと毒づいたのだった。ところがである。私は簡単にベゼルをはめ込む方法を知ってしまった。感動的なほどである。あまりにも感動的だったので簡単に書きたくない。興味がある人は下記のブログランキングを!って参加していないので仕方なく、もったいぶらずに書く。ペンチで挟む。わはは。簡単であった。パチンと。拍子抜けとはこのこと。3秒かからない。あの数日続いた筋肉痛は一体何だったのだろうか。そしてなぜ誰もそれをネットで教えてくれなかったのだろうか。

今日のまとめ。サブのベゼルに極太文字などない。ただ滲んだだけ。GMT1675はベゼルを替えると楽しい。ハマらないベゼルインサートはペンチを使う。

まとめたらこんな簡単に終わるのか。これもまた拍子抜け。ペンチではめたベゼルみたいなものだ。ということで今日は終わり。誰かの為になったことを祈って。謙虚にさらっと書いたけど、今回の記事は結構血と汗と努力の賜物であるのよ。
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